クリームに求めるものと言えば、やはり保湿力ですよね。
しかし、クリームの保湿力はどこで判断すれば良いのでしょうか。
また、そもそもクリームの保湿力とは何なのでしょうか。
クリームを塗れば必ず肌は潤いのでしょうか。
普段はあまり気にしていない、クリームの保湿力について掘り下げてみましょう。
スキンケアアイテムそれぞれの保湿
通常、私達は毎日スキンケアをします。
化粧水、美容液、乳液、クリームなど、ステップを分けてスキンケアをする方、オールインワンアイテムでスキンケアをする方、など様々だとは思います。
では、先ず、スキンケアの役割を知るべく、それぞれのスキンケアステップの役割を見ておきましょう。
化粧水
これはズバリ水分補給です。
角層には水分が必要です。
私達の角層内の水分の80%はアミノ酸です。
化粧水を選ぶなら良質なアミノ酸がたっぷりと配合されたものが良いでしょう。
美容液
化粧水の次には美容液を使う方が多いでしょうか。
美容液は肌に栄養分や化粧水では足りない潤いを与えます。
まだ若い方は美容液を使わない方もいるかもしれません。
[aside type=”normal”]年齢を重ねて肌に栄養が不足していると感じたり、年齢による肌悩みが出てきて専門的なケアが必要になったときにプラスすると良いですよ。[/aside]乳液
肌に油分を与えます。
しかし、乳液は油分だけで出来ているのではなく水分も配合されています。
水分と油分がバランスよく配合されていることで肌馴染みが良くべた付かずに、肌に油分を与えることが出来ます。
また、水分、油分がちょうど良く混ざっている状態は、私達に皮膚表面を覆う皮脂膜にも良く似ています。
よって、乳液は肌表面の角質を柔軟に保つ役割もあります。
クリーム
さて本題のクリームです。
これはズバリ「蓋」の役割を果たしています。
肌の中の水分が逃げないように、またスキンケアで浸透さえた保湿成分が逃げないように、肌の一番外側で蓋になってくれています。
しかりと密閉する蓋のようなクリームもあれば、ヴェールで覆うような穏やかなイメージのクリームあります。
どちらのタイプも良い点がありますが、目的や肌質によって選ぶことがおすすめです。
乳液とクリームの違い
ところで乳液とクリームの違いは何でしょうか。
どちらもスキンケアの仕上げに使う方が多いと思います。
そして両方とも油分を含み、肌に潤いを閉じ込めます。
大きな違いは油分の量です
乳液よりもクリームの方が油分を多く含みます。
その分、乳液に比べるとしっかり密閉する蓋のようなイメージで肌に潤いを閉じ込めます。
次に美容成分の量です
クリームの方がテクスチャーが重めな物や、粘性が高い物が多いと思いませんか。
これはその分、美容成分が多く含まれているからなのです。
つまり、考え方によっては、乳液は化粧水や美容液の補強としての役割が強く、クリームは肌の蓋となったり、美容マスクのように潤いや美容成分で肌を覆う役割なのです。
クリームが果たすべき保湿とは?
では、クリームでどのようなケアが可能なのでしょうか。
クリーム果たす保湿の種類とはどのようなものがあるのでしょうか。
肌に蓋をする
これが一般的なクリームの理解かと思います。
化粧水、美容液、乳液と肌に多くの水分や栄養分を浸透さえ、最後の仕上げとしてそれらが逃げていかないように蓋をします。
また、夜の就寝時は1日の中でも水分蒸散が多い時間帯なので、これを防ぐ役割もあります。
肌表面のカサ付きを均す
乾燥肌の方の中には肌が粉を吹いたように白くカサカサしてしまう方もいると思います。
これは肌表面の角質が乾燥でめくれ上がってしまい、手で触れるとカサカサと皮膚が逆立ったように感じるのです。
手触りを滑らかにするには、クリームの油分で乾燥した角質を柔らかくして、次にクリームの重たさでめくれ上がった皮膚を均すことが必要です。
確かに、化粧水や乳液でも、短時間なら角質をやわらかくして、皮膚を滑らかにすることができるかもしれません。
[aside type=”warning”]しかし、化粧水では直ぐに乾いてしまいますし、乳液は直ぐに肌になじんでしまい、めくれ上がった角質を長時間均すことは出来ません。[/aside]長時間カサ付きを押さえるならクリームの油分量と重たさが必要なのです。
肌に栄養を与える
肌の乾燥は水分や油分不足だけではありません。
肌に必要な栄養が足りないと、肌は潤いを作り出すことも、生まれ変わることもできません。
クリームは多くの美容成分を抱え込むことが出来ます。
それによって、濃厚な保湿ケアや年齢に合わせたケアをすることが可能です。
肌にパック効果を与える
クリームは油分が多いため、化粧水、美容液、乳液と比べると肌になじむのも、配合されている美容成分が浸透するのもゆっくりです。
クリームには多くの美容成分を抱え込むことができる事と合わせると、まるでフェイスパックやマスクのように、美容成分で顔全体を覆いながら浸透させるようなイメージになります。
この特性から、近頃はクリームにパック機能があることを謳ってヒットしている製品もあるほどです。
高保湿クリームの選び方
クリームはここ迄で見てきたように、実は色々な使い方や役割があります。
蓋をするだけではないのです。
こうなると、皆さんが化粧水や美容液を肌悩みや年齢、目的によって選び分けるとの同じで、クリームも、「クリームで何がしたいか?」によって選び分ける必要があるのです。
先述のクリームの役割別に、選ぶポイントや条件をご紹介します。
肌に蓋をする
油分が多めなものがおすすめです。
ただし栄養分や美容成分に特別にこだわる必要はありません。
適度な美容成分で良いでしょう。
[aside type=”warning”]美容成分が極端に多いタイプのクリームは乳化が強く、肌馴染みが良くなりすぎると蓋としては弱くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。[/aside]成分表を見た時に、できるだけシンプルなものがこれに当たる場合が多いです。
肌表面のカサ付きを均す
やや重めのクリームがおすすめです。
成分にリピジュアやスクワランオイル、ホホバ油などが配合されているものが良いです。
リピジュアは角質のめくれを均してくれる役割がありますがワセリンほど油分のベタ付きが無いので重宝されています。
[aside type=”boader”]- 肌に栄養を与える
- 肌にパック効果を与える
これらふたつの項目については、とにかくお目当ての美容成分が配合されているもの、さらにそれが多く配合されているものを選びましょう。
パック機能のように、夜の間中肌に乗せていることを考えると、成長因子が多く含まれているものがおすすめです。
成長因子とはプラセンタ、EGF、FGF、フラーレンなどが主な成分です。肌細胞の成長や肌の生まれ変わり、ターンオーバーを促進する成分です。
22時~2時は、人成長ホルモンが分泌され、肌の生まれ変わりの時間です。
この時間に肌にたっぷりと栄養と取り込むことが美肌の肝とも言われています。
睡眠美容、眠活美容とも称され数年前から注目されていますね。
日中のパック機能を狙うなら、比較的なじみが良いものが良いでしょう。
その方がメイク崩れがありません。
まとめ
クリームなんてどれも一緒。肌に蓋をするだけなら安いものでも同じ。と思っていた方にとっては、クリームを見直すきっかけになったでしょうか。
保湿力の高いクリームとは、油分・栄養分・密閉力のバランスが良いクリームのことを指します。
そして、上手な選び方とは、クリームに何を求めるのか、その役割によって違います。
自分の肌に合った役割を果たすクリームと出会えると良いですね。