妊娠中の女性は、ホルモンバランスによってさまざまな変化が身体に現れます。
つわりや眠気、腰痛などの症状の他、ニキビができやすくなるということもあげられます。
妊娠中のニキビを治すには、どうしたらいいのでしょうか。
ニキビ用の薬は使っても大丈夫なのでしょうか。
詳しく見てみましょう。
妊娠中のニキビをひどくさせないためには何が安全?
妊娠中は身体への影響があると困るので、薬の使用・服用は控えた方がいいでしょう。
ではどうやったら、ニキビを治せるのでしょうか?
どうしても薬で治したい!という場合は、妊娠中でも使える薬を処方してもらうために皮膚科に相談するといいでしょう。
薬を使う以外で安心できる方法としていくつかご紹介します。
食事に気を付ける
妊娠中は赤ちゃんを育てるために、通常以上の栄養が使われます。
ビタミンやミネラルが不足するとニキビや肌トラブルのもとになってしまうので、緑黄色野菜を積極的に摂るようにしましょう。
つわりなどでなかなか摂れない場合などは、サプリメントでも補うことができます。
また、ホルモンバランスが崩れていますので、皮脂の分泌も通常より盛んになっています。
野菜を多く摂るだけではなく、脂っぽい食事を控えるようにするといいでしょう。
妊娠中に摂った方が良い栄養は下記になります。
- ビタミンC・・・皮脂バランスを整えます。
- ビタミンB群・・・皮脂を抑制したりとニキビにも効果がありますが、つわりも軽減させます。
- 葉酸・・・ホルモンバランスを整えて代謝を促します。また、貧血予防や赤ちゃんの成長にも欠かせません。
- カルシウム・・・赤ちゃんの骨や歯を作るため、カルシウムがどんどん溶けだして胎児へ運ばれます。これを補うためにもカルシウムを採りましょう。
- 鉄分・・・赤ちゃんの成長に血液が届けられるため、貧血を予防するために必要な栄養素です。
規則正しい生活を心がける
妊娠中は、ホルモンバランスの関係で不安感が強くなるなどの症状が出てしまいます。
そのため、夜眠れないという妊婦さんも多いのではないでしょうか。
夜眠れないということは、ターンオーバーの乱れを引き起こします。
古い角質が肌に残り、毛穴をふさいでニキビになってしまいます。
少しでも眠れる日は、しっかりと身体を休めましょう。
ストレスをためないようにする
妊娠中のホルモンバランスに加えて、ストレスによってさらに皮脂が過剰に分泌してしまうことでニキビができやすくなってしまいます。
イソフラボンなどを上手に摂取して、ホルモンバランスを上手に使って肌の状態をコントロールするといいでしょう。
ニキビケア用品を使ってやさしく洗顔と保湿をする
妊娠中は、肌の状態も不安定です。
刺激の少ないニキビケア用の化粧品を使ってやさしく洗顔し、水分を与えた後に丁寧に保湿ケアをしましょう。
なぜ妊娠中にニキビができてしまうの?
ホルモンバランス
妊娠中の体の変化で、最も大きいものは、「ホルモンバランスの変化」です。
女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2種類があり、皮脂分泌を増やすプロゲステロンの影響でニキビができやすい状態になっています。
さらに、それによって引き起こされるつわりによって、スキンケアができなくなってしまいニキビや肌荒れになってしまうという妊婦さんも少なくありません。
食生活の変化
つわりは、だるさや体調不良の他に食の好みを変化させてしまいます。
甘いものしか受け付けなくなってしまう、脂っこい食べ物しか食べたくなくなるなど赤ちゃんの成長に使われるエネルギーの不足分を補っているのですが、この偏食によってニキビができてしまうことも多いです。
免疫力の低下
また、妊娠中は赤ちゃんの遺伝子に含まれるお父さんの遺伝子を身体に受け入れるため、免疫力が落ちます。
体調不良が肌に現れてしまう人やマスクをしていて肌が蒸れたりかぶれたりすることからニキビが表れてしまうこともあります。
便秘
妊娠中の便秘の原因は3つあげられます。
まず、女性ホルモンのプロゲステロンの影響で、身体に水分を蓄えるようになるため、便の水分量が少なくなって固くなってしまいます。
さらに胎児が成長するにつれて内臓が圧迫されることでも、便秘になってしまいます。
また、マタニティブルーという言葉があるように、精神バランスが不安定になり、自律神経が乱れても便秘が引き起こされます。
便秘は身体の老廃物をスムーズに排出できなくなってしまうため、ニキビができやすくなってしまいます。
ニキビができにくくするためのスキンケア
せっかく治す方法がわかっても、またニキビができてしまってはどうしようもありません。
ニキビを予防する方法を知っておきましょう。
妊娠すると、肌が過敏になってしまうため、肌の負担を減らし、守る必要があります。
- 低刺激、敏感肌用のスキンケア化粧品を使う
- メイクをあまりしない
- ゴシゴシ洗顔しない
- ぬるま湯で丁寧に洗い流す
- 保湿はしっかりする
- ピーリングやはがすパックは使わない
- 枕カバーやタオルは清潔なものを使う
- 紫外線のケアをする
- 爪でひっかかないように、できれば爪を切る
妊娠中の肌は、メラノサイトの感受性が高いため、ニキビが跡に残りやすいのでなるべくできないように予防することはとても大切です。
できたニキビを潰さないためにも、ぜひ実践してください。
まとめ
妊娠中にできてしまったニキビを、安全に治す方法とできにくくする方法についてご紹介しました。
薬に頼らなくても、様々な方法でケアできるので、ぜひ試してみてください。
ニキビだけではなく、妊娠中の体調を整えるためにもよいことばかりです。
妊娠中は、ただでさえ心が不安定になっています。
ニキビができたからとあまり思いつめず、赤ちゃんと一体となっているこの時期を楽しんで過ごしてください。